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佐多岬前日


今日は根占温泉ネッピー館から伊座敷までの20キロを歩く。天気は最高!桜島が噴火して煙が上がっているのが見える。ここからあと45キロのところに佐田岬があるのかぁ~。そう思うと今まで歩いてきた道のりが走馬灯のように蘇ってきた。
7月1日にスタートした雨の北海道。まだ竹馬にも慣れていず、毎日ミックとささいなことで喧嘩を繰り返した。あの頃は歩道が狭くなるだけで歩きづらいと文句を言っていたっけ。本州に入ってからは歩道がない道なんて当たり前なのに、北海道の道の広さが当たり前だと思っていた。私が知っている日本とは景色も人も全く違う北海道。始まりが北海道じゃなかったらこの旅はもしかしたらやり遂げられなかったかもしれない。
そして北海道を終えて初めての本州、青森県。北海道であった旅人の人に何度か、本州は北海道とは違うよ~覚悟しておいた方がいいよ~と言われた。だから青森に来た時は学校を転校した時の様にドキドキした。でもそんな不安はすぐに消えた。ねぶた祭りにも参加出来てたくさんのライダーさんとも知り合いになれた。イタリア語みたいな津軽弁が大好きになった。初めての日本海はとても綺麗だった。
そして山越えをして入った秋田県。すぐに思い出すのは一面に広がる田んぼの景色と白い砂浜。ミックが必至に探した縄文遺跡。八森の道の駅。ババヘラアイス。
そして秋田県と山形県の県境を越える時、海の真上を歩く綺麗な歩道に感動したのをよく覚えている。おくりびとで有名な酒田市で過ごした一日。キャンプ場で食べた芋煮(高梨さんありがとう!)。畳の部屋の24時間休憩所がある温海の道の駅で、他の旅人達と過ごした夜。
北海道の次に長かった新潟県。新潟市はとても大きな都市なのに、上には南国のような笹川流れの白浜があって、下には糸魚川のジオパークがある。都市と自然が共存している県だと思った。親戚の真君家族と悟君家族にも何年ぶりかに再会することが出来た。
そして富山県。お米とお水が一番おいしい県だと思った。富山県のある人が言った、
「富山の人達は富山を自慢しないけど、実は大好きで誇りに思ってるんだよ」と言う言葉がぴったり当てはまる。あまり目立たないけど実は素晴らしいものをたくさん持ってる富山県。
石川県は4日ほどで通りすぎてしまったけれど、富山県から石川県に入る日に27キロ歩いたことは絶対忘れない!そして初めて遭遇した台風も貴重な体験だ(笑)もう一度ゆっくり兼六園や金沢駅を探索したいな。
そのあとは福井県。福井県はなんと言っても若狭湾。鯖江の方を通るか若狭湾を通るか迷ったのだけど、若狭湾にして本当に良かった!ここから見た夕日、海の景色、カフェMARE、
毎日の竹馬行脚が初めて素直に楽しいと思えた場所。
福井県の後のルートを急きょ変更して滋賀県に行くことになった。魔の161号線、大型トラックがせわしく行きかう狭い山道を25キロ歩いて入った滋賀県。でもルートを変更して大正解だったと思った。琵琶湖沿いを歩くのは本当に楽しかった。
京都は2日ほどしか歩かなかったが、フランス人の友達が京都まで応援に来てくれた。竹馬と京都。ルートを変更しなければ実現しなかったこの組み合わせ。この場所で彼らに会えたことを嬉しく思った。
そして姉夫婦が住む大阪。ついつい甘えて1週間も休んでしまい、竹馬のやる気を上げるのが大変だった。初めての大きな国道で、忙しく行き交う車の波に戸惑いながら歩いたけれど、この道を乗り越えられたのは姉夫婦のサポートがあったからだと思う。
大阪に引き続き、兵庫県も国道を歩いた。姫路城の紅葉が素晴らしかった。兵庫県で竹馬を初めてやめたいと思った。本気で家に帰ろうと思った。でもあの時やめなくて本当に良かった。そのあと赤穂浪士がたどった道を歩き、あれぐらいでめげていた自分が恥ずかしくなった。赤穂市の自転車屋さんから頂いた自転車のゴム(竹馬の下につけるゴム)は最後までもつほど丈夫で本当に助かった!
岡山県。初めて凍えるような雨に出会った。両親から送ってもらったダウンを初めて着た。岡山市市内のコンビニの前で、3匹の野生の鹿が山から降りてきてじゃれあっているのを発見した。たくさん人が通るなか、その鹿を発見したのは私たちだけだったみたいで、私たちを見るとすぐに逃げて行ってしまった。これがこの旅の中で見た一番の嬉しいサプライズ。
原爆ドームのことしか知らなかった広島県。でも広島県には綺麗なところがたくさんあることを発見。尾道での休養は今までで一番充実した一日だった。そして初めて子供たちに私たちのチャレンジを伝えられた場所でもある。赤川さんや網引サッカークラブの皆さんに感謝。
美しいしまなみ海道を渡って愛媛へ。本当は、山口県から福岡、熊本、鹿児島と行く予定を変更した。広島から愛媛に歩いて渡れる歩道があることを教えてくれたワニベさんと義理の兄(マサ)には本当に感謝してる。もし元のルートで行っていたら間違いなく雪山で竹馬行脚は断念していただろう。(怖い!)愛媛ではみかん、みかん、みかん!そして初めて風邪を引いて熱を出しながら歩いた。
そして大分県。初めて山の上に雪が積もっているのを見た。そしてテントの周りに霜が張って凍えるなかキャンプをした。終わりに近づくにつれ、竹馬行脚の旅が終わるのが初めて怖く感じた県。だってこの旅が終わったら今まであった様な新しい出会いはなくなってしまう。
クリスマスとミックの誕生日を迎えた宮崎県。海の綺麗さで言ったら(私の好みですが)宮崎県の日南海岸が一番!そして歩道の素晴らしさも一番!チキン南蛮も大好きになった。
そして最後の鹿児島県。桜島と開聞岳、そして先に見える佐多岬。この旅中で一番ゆっくりと時が流れた県。私たちが一歩一歩今までの思い出を噛みしめながら歩いてきた県。
そしてどの道府県にも共通するのは、何度も言って来たけど素晴らしい人たちとの出会い。日本がこんなに素晴らしい国だとこの旅をしなかったら分からなかった。日本人がこんなに優しいことをこの旅をしなかったら気付かなかった。ゴール前日になって改めてこの旅を始めて本当によかったと思う。たった6か月間だったけどこの間に得た出会いや経験はこれから先私の大切な財産になるだろう。

posted by Mick and Miki Tan @ 16:40,

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